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「ととさま」 幸せそうに破顔して駆け寄る子供。 「ととさま、だいすき!」 優しい笑みを浮かげた父の腕の中に飛びつく。 「僕も、愛してますよ。日隠」 小さな我が子を抱きしめて、 まるで恋人との別れのように名残惜しそうに柔らかな頬を撫で、 何も言わず、ただ玄関に立ちつくす子供を残して。 2009/01/26(Mon) 23:31:18
鞘が笑うのがうれしい。 笑える時間があるってことは、幸せなことなんだよ。 君は今、幸せなんだ。 こっそり秘密基地みたいなお昼寝用の木蔭があることも、 ずっと無表情だった君が、色を持っていくこと。
2009/01/12(Mon) 06:02:32
カー…ン
ふと通り過ぎた道すがら、結婚式だろうか、 羨ましい。 親族友人に祝われることはもうない。 羨ましいのは何より、永遠を誓う行為。 彼と自分の「永遠」の長さは違う。 自然の摂理に従順に時を刻むこの体は、100も年を数えないうちに朽ちる。 「置いて、行くのか…」 辛い。
リーン…ゴー…ン… 血が逆流するような気持ち悪さに襲われて思わず膝を折った。 リー…ィン… ぐわん、と頭が揺れる。 ゴ………ォン… 霞む意識の中、 …―ンン…
2009/01/07(Wed) 01:06:30
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